歯周病は実は防御反応だった

2019.03.02
  1. 歯周病の防御反応

口と腸の中には300から500種類の沢山の細菌がいます。

これらは普段あまり悪いことをしませんが、ブラッシングが1充分でなかったり、砂糖を過剰に摂取すると細菌がねばねばした物質を作り出し、歯の表面にくっつきます。

これをプラークといい、粘着性が強くうがいをした程度では落ちません。

このプラーク1ミリグラムの中には10億個の細菌が住み着いていると言われ、虫歯や歯周病を引き起こします。

その中でも歯周病を引き起こす細菌が特異的に存在していることが解明されています。

もし口と腸が体の中ならば、体の中にたくさんの細菌が入ることになります。

体の中に細菌がいたら大変なことになりますから、口と腸は医学的には体の外にあると位置づけられます。

また、口や腸にいる細菌が、体の中に侵入したら危険です。そこで口や腸には免疫機構が備わっていて、細菌が体内へ侵入するのを防ぐ役割を果たしているのです。

歯周病のメカニズム

歯は骨から歯ぐきを突き抜けて生えています。

体の中から外へと、歯が飛び出しているようなイメージです。そこで歯を介して体内に細菌が侵入しないよう、歯と歯槽骨の間には免疫機構があります。

それが歯の周りの歯根膜と言う組織です。

歯根膜は歯の根っこの部分を覆っています。歯根を伝わって体内に細菌が入らないよう、守ってくれているのです。

しかし、歯周病が進行すると歯周ポケットが深くなり、歯根膜が破壊されると細菌が歯根膜と言うバリアを破って体内に侵入しようとします。

歯周病が進むと歯茎が下がると言われていますが、これは最近の侵入をセグために歯を外に押し出して体を守ろうとする防御反応なのです。

押し出され続けた歯がいつかごろっと抜ける。これが歯周病ではが抜けるメカニズムです。

体の免疫機構が、歯を残すことよりも細菌の侵入を防ぐことを選んだと言うわけです。

でも、歯周病は怖い

歯周病は、不治の病とも言われています。

進行を止める事はできますが、残念ながら完治はできません。

しかも初期段階では自覚症状がほとんどないため、自分が歯周病だと気づいていない人も少なくありません。

歯周病は、誤嚥性肺炎や認知症などの原因になります。

さらに重度の歯周病は、心疾患や糖尿病などのリスクを高めてしまうこともある恐ろしい病気です。

通常は、免疫機構である歯の周りの組織が口の中の細菌が体の中に入らないよう防御してくれているのですが、歯周病が進むとこの組織が破壊され、組織が体の中に侵入し様々な悪さをするようになってしまうのです。

歯垢  プラーク

プラークは取り除かなければ硬くなり、歯石と言われる物質に変化し歯の表面に強固に付着します。

これはブラッシングだけでは取り除くことができません。

この歯石の中や周りにさらに細菌が入り込み、歯周病を進行させる毒素を出し続けます。

歯周病を進行させる因子

歯ぎしり、食いしばり、お煮しめ

不適合な冠や義歯

不規則な食習慣

ストレス

全身疾患

糖尿病、骨粗しょう症、ホルモン異常

薬の長期服用

 

以上のようなことに注意して、日々の生活を送り、歯周病にならないよう気をつけましょう。

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