歯周病の検査、診断、治療計画の立案
検査は、正しい診断と適切な治療計画を立てる基礎となる情報を得る目的で行います。
多くの検査項目がありますが、症例に応じて必要な検査を行い検査結果を分析して治療計画の立案や修正に生かすことが大切です。
検査には歯周基本検査と歯周精密検査があります。
歯周病検査は、歯周病の基本的検査を行って歯周病の進行程度や原因を大まかに把握し、治療方針を決めるためにおこないます。
歯周精密検査は、歯周病の精密な検査を行うことによって、より正確に病状把握し適切な治療方針を決めるためにおこないます。
X線写真による検査は、歯根膜、歯槽骨や歯根などの病変を検査する手段として有効であり、患者の被曝量を考慮しながら必要と思われる時期におこないます。
それでは歯周治療の流れを説明いたします。
歯周治療の流れ
初診と応急処置
患者さんが来院した主な理由を聞きます。
歯科治療を行う上で配慮すべき全身性疾患に関して問診と視診を行い患者の全身の健康状態を把握します。
痛みがある場合は応急処置を行います。
応急処置として、痛みを取ったり噛み合わせや審美性の回復等を図り、その後に歯周治療を行っていく必要があります。
歯周組織検査1(1回目)
歯周組織検査質は、診断と治療計画立案のために行う検査です。
歯周基本検査
歯周基本検査はポケットの深さ(プロービングデプス)を調べ深い部位を記録します。
1歯1点以上
そして歯の動揺度も調べます。0〜3度
また歯周病の原因であるプラークの付着状態を把握し指導に活用します。
歯周精密検査
歯周精密検査はポケットの深さを1歯4点以上の計測を基本として、必要に応じて測定点を増加させます。
プロービング内の出血の有無を記録します。
プラークの付着状態を調べます。
歯の動揺度を調べます。
また、歯石、不適合な充填物や補綴物、歯肉の形態異常等について検査します。
歯周組織検査の追加検査
口腔内カラー写真の検査等を行います。
歯周組織検査2(2回目)
歯周組織検査には刺繍基本機能であるがコントロール、スケーリング、不適合な充填物や補綴物、歯肉の形態異常などの是正を行なった後に、その治療効果を調べる目的で行います。
検査内容は歯周組織検査1と同じであり、以前に行った検査結果と比較検討することによって治療に対する歯周組織の変化を知ることができます。
検査結果をもとに治癒か、スケーリング、ルートプレーニングまたは歯周ポケット掻爬が必要であるかを判定し、必要な場合はこれらの処置を行います。
歯周組織検査3(3回目)
歯周組織検査3は、歯周基本治療が終了したときに行う検査です。
最初の基本検査、精密検査の結果と比較検討することにより、基本治療の効果、治療の成否、治療に対する反応などを再評価することができます。
さらに改善が不十分な部分を明確にすることにより、次に行う治療の内容を検討し治療計画を修正します。
この検査結果をもとに治癒か、あるいは病状安定か、さらに再度スケーリング、ルートプレーニングまたは歯周ポケット掻爬が必要であるかを判定し、必要な場合にはこれらの処置を行います。
歯周外科治療が予定される場合には歯周精密検査を行います。
なお、歯周外科治療を行うには、プラークチャートの指数が少なくとも20%程度を維持でき、歯肉の発赤など肉眼的な炎症がないこと、プロービングデプスが4ミリ以上で、プロービング時に出血が見られるなどを原則とします。
また、部分的再評価と言って歯周外科治療を行った後、治癒の状態を評価するために手術部位に対してのみ行う検査もあります。
歯周組織検査4(4回目)
歯周組織検査4は、 一連の歯周基本治療や歯周外科治療などの治療が終了し、部分的再評価の結果を含めて口腔全体として歯周組織が改善したと考えられた時に行う歯周組織検査です。
検査の内容は歯周組織検査1と同様であり、歯周外科治療を実施した場合には歯周精密検査で評価します。
また、病状が安定した場合では、SPTへ移行します。
さらに、定期的な歯周組織検査と疾病管理と症例に応じた各種指導などを行います。
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